time stamp の変更

tbasicが1.60になりました。これを機会にそのsamplesとして,いくつかのプログラムを作りました。ここではその一つを紹介します。プログラムの名前は,「Time Stamp Changer」で,ファイル名は「tsChanger.tbt」です。tbasic set 1.60 のsamples\Advancedの中にあります。

このプログラムの目的はファイル,フォルダーのtime stamp を変えるものです。
ファイルやフォルダーにはtime stampと言った3種類の性質があります。「作成時刻,更新時刻,最終アクセス時刻」です。これらの性質は,ファイルの使用状況を示すもので,ファイルを右クリックして,表示させるプロパティでそれを見ることができます。
そしてこれは本来の性質上,変更すべきものではありません。

しかし,時には変更したい場合があります。これはそのような時のためのツールです。

time stampの変更は,よく使われる一般的機能なので,特別なものではありません。標準的なプログラミング言語で実現できると思います。また,プログラミング言語を使わなくても,Power Shellでも実現できます。
実はまた,tbasicでも,1.50で,「SetCreationTime,SetLastWriteTime, SetLastAccessTime」をサポートしましたので,この時点で,tbasic でも可能でした。
プログラムを書くのであれば,特定のファイルのtime stamp変更は数行で可能です。

今回1.60を機会にこのプログラムを作ったのは,機能と言うより,操作性を重視してツールとして作ったものです。tsChanger.tbtを起動すると次の画面になります。

フォルダ参照またはファイル参照をクリックして目的のファイルを確定します。
参照をクリックすると,例えば,次のような選択画面がでます。

確定すると,次の画面が出ます。そこで変更したい時刻を設定して,目的とするボタンを押すと,設定できます。例えば,次のようになります。

このように,ファイルの選択,設定等視覚的に,簡単にできます。tbasicでのコントロール画面の機能をフルに使ったものです。ver. 1.60で,コントロール画面の機能を少し強化し,それを使いました。

プログラムは全体で,約250行で,殆どがコントロール画面設定の部分です。

少数のファイルが対象なら,このままで十分に目的が果たされます。また,必要に応じてこのプログラムを変更すれば色々機能を追加することができます。

興味のある方は実行してみてください。

このプログラムの実行時の注意をあげます。
・使用中のファイルやフォルダの time stampは変更できません。
・ファイルですと開いているものなどです。
・フォルダの time stamp の変更は少し微妙です。
フォルダが使用中と言うことは,そのフォルダ下にあるファイルが使用中ということです。たくさんのファイルやフォルダを含むフォルダの場合,その中にあるファイル等が一つでも使われていると変更できなくなります。

ユニコードへ

ユニコードについての説明文書を更新しました。前の版は,2013年10月版ですから,10年ぶりの更新です。https://tbasic.org/reference/202308ToUnicode.pdf

近日中に tbasicをtbasicを1.6にバージョンアップします。その前に,関連する文書として公開することにしました。tbasicでの説明文書の中にユニコードについての用語等が出てきますが,それらを理解する上での基礎知識がまとめてあります。

2013年10月版のタイトルは「ユニコード」です。今回,2023年08月版のタイトルは「ユニコードへ」です。更新内容は,大幅な内容追加です。前の版は7ページでしたが,今回の版は51ページです。改版というより,新たに書いたといった方が良いかもしれません。ただ趣旨は前回と同じで,ユニコードに対する入門的な解説文書です。私自身ユニコードの専門家でないので,私が勉強をして,理解した内容をまとめたものです。私自身への覚書といってもいいかもしれません。

今回,tbasicを1.6にバージョンアップする際に,必要な(主に技術的な)知識を得るために,ユニコード関連の情報を色々読んで得た内容が主ですが,それだけでなく,ユニコードが普及する以前の状況,ユニコードの始まりの状況についても調べてみました。今回はそれらを纏めて,「ユニコードへ」というタイトルにしました。

少し長い文書ですが,ユニコードについての全体的な事柄が,分かるのではと思います。技術的な部分は,プログラミングを念頭に書いているので,その部分は必要な時に読むとして,最初は飛ばして読むのが良いと思います。

全体の内容は,以下の通りです。

目次
  • 第I部 ユニコードへ
    • 1 ユニコードとは {4頁}
    • 2 標準化への動き {4頁}
      • 2.1 7ビット符号 {5頁}
      • 2.2 8ビット符号 {8頁}
      • 2.3 文字集合の切り替え(ISO/IEC 2022)} {11頁}
    • 3 日本語環境 {14頁}
      • 3.1 符号化文字集合 {14頁}
      • 3.2 日本語の文字符号化方式 {19頁}
    • 4 ユニコードへ {29頁}
      • 4.1 始まり} {29頁}
      • 4.2 Unicode Ver.1(1991) {29頁}
      • 4.3 Unicode Ver.2(1996) {30頁}
      • 4.4 Unicode Ver.3(2000) {31頁}
      • 4.5 Unicode Ver.4(2003)とその後 {31頁}
      • 4.6 Unicodeの成果 {32頁}
  • 第II部 ユニコードの仕組み{33頁}
    • 5 ユニコード{33頁}
      • 5.1 符号化文字集合 {33頁}
      • 5.2 ユニコードの文字符号化方式 {36頁}
      • 5.3 Endian {37頁}
    • 6 UTFの仕組み {38頁}
      • 6.1 UTF-32 {38頁}
      • 6.2 UTF-16 {38頁}
      • 6.3 UTF-8 {39頁}
      • 6.4 BOM {41頁}
    • 7 正規化(normalization)}{43頁}
      • 7.1 結合文字 {43頁}
      • 7.2 等価性 {44頁}
      • 7.3 正規化 {45頁}
    • 8 フォント{46頁}
      • 8.1 フォント {46頁}
      • 8.2 日本語用のフォント {47頁}
      • 8.3 世界のフォント {49頁}
    • 9 まとめ {51頁}
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